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執筆者の写真Giro

Z6を使って感じた事

前回の記事で書いたように、X-H1とレンズ群を下取りに出し


ニコンのフルサイズミラーレス、Z6に変えた。



ハッキリ言って、私はミラーレス機が必要だったわけではないが


メインのD5、スーパーサブのD850という二台のレフ機があることから


サブ(のサブ)として考えると、キャラクターが違う方が良いだろう。


正直これ以上レフ機があっても使用頻度が落ちるだけだ。


X-H1の時もそう思ったが、私の用途、使用感では不満点が目についてしまったが


結論から言って、Z6には概ね満足している。



せっかくの大口径・短フランジバックの新マウントということもあり


Z 35mm f/1.8S も合わせて購入した。


スペックの割にはやや大きく、カメラ本体と比べるとバランスも少し悪い。



今回はこのレンズを使って少しお散歩した時の写真を載せ


使用感などについて触れていこうと思う。





実は、私はZ6を家の中で使う時、9割がたMFレンズを使っている。


というか、ニコンFマウントのMFレンズをバリバリ使えるようになるかも


という目論見もあってZを選んだのだから当然と言えば当然だ。



結果的に、EVFでピント位置を拡大し、フォーカスピーキングも使い


MFレンズのピント的中率は大幅に上がった。


今まで


「描写は好きなんだけど、私の目だとピント合わせるのが難しくて…」


と使用頻度の少なかったレンズに光が当たるようになったのだから


その時点で、Z6導入はほぼ正解だったといえる。




しかし、常にMFレンズ運用するのであれば


「一応最新のミラーレス機」を使う意味は薄くなってしまう。


そこで、繰り返しになるがZ 35mm f/1.8Sを使ってお散歩してみた。




開放f1.8にて

このレンズ、開放f1.8の、いわば平凡なスペックの割に


微妙に大きい、微妙に高い(同クラスの撒き餌レンズの4倍くらいはする)


ということで、発表された時は若干の悪い反応もあったように思うが


大口径マウントらしい周辺解像力や、ニコンお得意のコーティングの質


各収差の抑えなど、色々と真価が分かり始めているレンズだ。




が、個人的には何とも評価しづらいというのが本音。


上の写真も確かに解像部は素晴らしいし、質感もよく出ている。



が、見ればわかるように、金網のボケがちょっとうるさい。


2線ボケ気味で、ピント部以上にそっちが目立って気になってしまう。



もちろん、こういった被写体、構図で開放で撮っているので


いじわるなテストといえばそうなのだが


どんな時もバリバリ開放から使えるか、と言えば、少し個人的には躊躇してしまう。


少し絞れば幾分マシにはなるが


ボケが綺麗でうっとりするレンズ、とはお世辞にも言えない。





Z6はチルト液晶(縦シフトではないしバリアングルではないのが惜しまれる)


なのでこういったアイレベルを極端に落とした位置での撮影もしやすい。


f2.8まで絞って

上の方に写っている、遠くの枝や家の壁も解像していて、解像力は大したものだ。


(やや明るい部分が露出オーバー気味なのは私の責任)


広角レンズなので、こういった広く風景を切り取る使い方もするであろうから


遠景描写力がある程度以上に高い、というのは非常に助かる。





色々と使ってみて感じることはあるが、そこそこ寄れるのはありがたい。



こちらもf2.8まで絞り

最短撮影距離は0.25m、最大撮影倍率は0.19倍。


寄れる番長のTamron SP 35mm (0.2m 0.4倍) 程ではないが


もうちょい寄りたいのになー、と悔しい思いをすることは無さそうだ。




絞りでボケをコントロールしつつ、距離感を大事にすれば


非常に使い勝手の良いレンズなのかもしれない。


一応、防塵防滴に配慮した設計、ということになっているが


カメラが防塵防滴なだけに、そこは一歩踏み込んで欲しかった気もする。


ただ、ニコンはこの手の基準が厳しいので、配慮した設計、というだけで


十分普通の使用では安心できるレベルなのかもしれない。





さて、実は私は35mmという焦点距離には思い入れがあり


今から6年ほど前、D600で初めて私がフルサイズ機デビューした時に


合わせて購入したのが、当時出たばかりのSIGMA Art 35mm f1.4だった。




想像以上の大きさ・重さだが、キレキレの解像力に感動し


フルサイズ機の諧調表現やボケ味とも相まって、使うのが楽しくて仕方なかった。


が、35mmという画角は、ともすれば平凡な画になりがちで


色々と難しさも感じたものである。




6年を経て、フルサイズミラーレスのデビューをZ6で果たした私が


またこうして35mmの新型レンズと共に歩み始めるというのは


不思議な縁を感じる。

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